MAURIZIO POLLINI ポリーニ

2012年 演奏会・舞台鑑賞記録

演奏会もバレエも2012年はお終い。
前半は少なめだったのが、怒涛の11月があったために、合計24公演。
バレエの感想が未だ書けていないけれど、いつか書けるかもしれない。今年はボリショイとマリインスキーが来てバレエフェスもあって、公演数は少なめだったけれども2枚ずつチケット買うと結構な出費。来年はヨーロッパのメジャーオケが大集合でVPO、BPO、RCO、LSO、PO、パリ管に加えてルツェルン祝祭管も来るらしい。夜出歩いてばかりもいられなくなりそうで、一体どこを削るべきか思案中。たぶん来年も室内楽中心の鑑賞になりそうです。

少し早いけれど、皆様どうぞよいお年をお迎えください。

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01) 01.15 アルカント・カルテット トッパンホール
   http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/post-8e12.html

   バルトーク:弦楽四重奏曲第6番

   ハイドン:弦楽四重奏曲 ロ短調 Op.64-2 Hob.III-68

   ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調 Op.10

   【アンコール】
   クルターク:5つの楽興の時より カプリッチョ

   ブラームス:弦楽四重奏曲第3番より 第3楽章

   J.S.バッハ:フーガの技法 BWV1080より コントラプンクトゥス

02) 01.31 ボリショイ劇場「スパルタクス」 東京文化会館
   http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-99d7.html

03) 02.23 アリーナ・コジョカル ドリームプロジェクトBプロ
             ゆうぽうと
   http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/b-9db8.html
   「ラリナ・ワルツ」振付:リアム・スカーレット
     音楽:P.I.チャイコフスキー
   「タランテラ」振付:ジョージ・バランシン
     音楽:ルイス・モロー・ゴットシャルク
   「くるみ割り人形」より グラン・パ・ド・ドゥ
     原振付:ワシリー・ワイノーネン  音楽:P.I.チャイコフスキー
   「ディアナとアクテオン」振付:アグリッピーナ・ワガノワ
   音楽:チェーザレ・ブーニ
   「椿姫」より第3幕のパ・ド・ドゥ 振付:ジョン・ノイマイヤー
    音楽:フレデリック・ショパン
   「ザ・レッスン」振付・デザイン:フレミング・フリント
    音楽:ジョルジュ・ドルリュー
   「ドン・キホーテ」デヴェルティスマン 原振付:マリウス・プティパ
    音楽:レオン・ミンクス

04) 04.04 トヨタ・マスター・プレイヤーズ ウィーン サントリーホール
   http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-53c6.html

   J.シュトラウスⅡ:ワルツ『春の声』 op.410
    :オペレッタ『こうもり』序曲
    :オペレッタ『こうもり』から「侯爵様、あなたのようなお方は」
    :オペレッタ『こうもり』から「田舎娘の姿で」

   シューベルト:イタリア風序曲 ハ長調 D591
    :オッフェルトリウム『心に悲しみを抱きて』 ハ長調 D136

   ベートーヴェン:ロマンス第2番 ヘ長調 op.50

   モーツァルト:交響曲第40番 ト短調 K550

   【アンコール】
   J.シュトラウスⅡ世  騎士パズマンのチャールダッシュ
   J.シュトラウスⅡ世 トリッチ・トラッチ・ポルカ

05) 04.07 山根一仁 ランチタイムコンサート トッパンホール
   http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-17fa.html
    ピアノ:鈴木慎崇

   ブラームス ヴァイオリンソナタ第1番 ト長調 Op.78

   ワックスマン:カルメン幻想曲

   【アンコール】
   クライスラー:中国の太鼓 Op.3

   バッツィーニ:妖精の踊り Op.25

06) 04.21 レ・ヴァン・フランセ さいたま芸術劇場
   http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-610c.html

   バーバー:夏の音楽

   ルイーズ・ファランク:六重奏曲

   モーツァルト:ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調 KV 452

   ヴェレシュ・シャンドール:オーボエ、クラリネット、バソンのためのソナチネ

   プーランク:六重奏曲

   【アンコール】
   ルーセル:ディヴェルティスマン(ディヴェルティメント) 作品6

   テュイレ:《六重奏曲 変ロ長調》作品6より 第3楽章 ガヴォット

07) 04.30 クリスティアン・テツラフ トッパンホール

   シマノフスキ:《神話》 Op.30

   イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 Op.27-1

   パガニーニ:24の奇想曲 Op.1より 4曲

   クルターク:《サイン、ゲーム、メッセージ》より/《ピパルティータ》 他

   エネスク:ヴァイオリン・ソナタ第2番 ヘ短調 Op.6

   【アンコール】
   ドヴォルジャーク:ソナチネ ト長調 Op.100より
  第4楽章 Allegro/第2楽章 Larghetto
   http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/with2012-20ee.html

08) 06.09 エフゲニ・ボジャノフ さいたま芸術劇場
     ピアノ・エトワール シリーズ Vol.18

   ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第18番 変ホ長調 作品31-3

   ショパン
  :マズルカ 第21番 嬰ハ短調 作品30-4
    マズルカ第26番 嬰ハ短調 作品41-1
    マズルカ第32番 嬰ハ短調 作品50-3
    ワルツ第8番 変イ長調 作品64-3
    ワルツ第5番 変イ長調 作品42
    ワルツ第1番 変ホ長調 作品18 「華麗なる大円舞曲」

   リスト:エステ荘の噴水
    ダンテを読んで―ソナタ風幻想曲
    オーベルマンの谷
    グノーの歌劇《ファウスト》からのワルツ

   【アンコール】
   シューベルト作曲 リスト編曲 セレナーデ

   ショパン:英雄ポロネーズ
   http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-fc0c.html

09) 07.20 五嶋みどり 西本願寺書院内対面所
10) 07.21 五嶋みどり 西本願寺御影堂
   バッハ:無伴奏パルティータ&ソナタ
   http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/07/30-0198.html

11) 08.04 世界バレエ・フェスAプロ 東京文化会館
12) 08.11 世界バレエ・フェスBプロ 東京文化会館

13) 09.29 ヤン・リシエツキ さいたま芸術劇場 音楽ホール
     ピアノ・エトワール シリーズ Vol.19

   メシアン:《前奏曲集》より
    第1曲〈鳩〉、第2曲〈悲しい風景の中の恍惚の歌〉、
    第3曲〈軽快な数〉、第4曲〈過ぎ去った時〉

   J. S. バッハ:パルティータ第1番 変ロ長調 BWV 825

   モーツァルト
    :ピアノ・ソナタ第11番 イ長調 KV 331(300i)「トルコ行進曲付き」

   ショパン:12の練習曲 作品25
   【アンコール】
   ショパン:《12の練習曲》作品10より
    第12番 ハ短調 「革命」
    第9番  ヘ短調
    第5番  変ト長調 「黒鍵」
   http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-1ee0.html

14) 10.23 マウリツィオ・ポリーニ サントリーホール
    Pollini Perspectives2012

   マンゾーニ:Il Rumore del tempo

   ベートーヴェン:
   ピアノ・ソナタ第21番ハ長調op.53「ワルトシュタイン」
   ピアノ・ソナタ第22番ヘ長調op.54
   ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調op.57「熱情」
   http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/pollini-perspec.html

15) 10.31 クレーメル&クレメラータ・バルティカ サントリーホール
      The Art of Gidon Kremer

   シューマン:チェロ協奏曲 イ短調 op. 129
 (R. ケーリングによるヴァイオリン、弦楽合奏とティンパニ編曲版)

   モーツァルト:ピアノ協奏曲 イ長調 K488
    ピアノ:カティア・ブニアティシヴィリ

   【アンコール】リスト:愛の夢3番

   ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op. 61 

   【アンコール】カンチェリ/プシュカレフ :黄色いボタン
   http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/the-art-of-gido.html

16) 11.08 ラドゥ・ルプー オペラシティ
    シューベルト・プログラム

    16のドイツ舞曲 D783, op.33
    即興曲集 D935, op.142
    ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D960 (遺作)
   http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/post-c68f.html

17) 11.15 レオニダス・カヴァコス&エンリコ・パーチェ トッパンホール

   ベートーヴェン:
    ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調Op.12-1
    ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調Op.24《春》
    ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調Op.47《クロイツェル》
   【アンコール】
   ストラヴィンスキー:サミュエル・ドゥシュキン編曲
  《ペトルーシュカ》よりロシアの踊り
   ベートーヴェン:
    ヴァイオリン・ソナタ第6番イ長調Op.30-1第2楽章
    ヴァイオリン・ソナタ第8番ト長調Op.30-3第3楽章
 http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/post-aacf.html

18) 11.22 マリインスキー劇場バレエ「アンナ・カレーニナ」 東京文化会館

19) 11.25 河村尚子 さいたま芸術劇場 音楽ホール
     ピアノ・エトワール シリーズVol.20

   J. S. バッハ:《平均律クラヴィーア曲集第1巻》より
    第12番 前奏曲とフーガ へ短調 BWV 857

   ハイドン:ソナタ 第32(47)番 ロ短調 Hob. XVI:32

   ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調 作品57「熱情」

   スクリャービン:左手のための2つの小品 作品9

   ショパン:バラード第4番 ヘ短調 作品52

   ドビュッシー:《前奏曲集》より
    〈亜麻色の髪の乙女〉
    〈アナカプリの丘〉
    〈花火〉
    ピアノのために
   http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/post-74da.html

20) 11.27 クリスティアン・ツィメルマン 川口リリアホール
   プログラムB

   ドビュッシー:版画より
    1.パゴダ
    2.グラナダの夕べ
    3.雨の庭
   :前奏曲集第1集より 
      2.帆
     12
.ミンストレル
      6.
雪の上の足跡
      8.
亜麻色の髪の乙女
     10.沈める寺
      7.西風の見たもの


   シマノフスキ:9つの前奏曲集Op.1より
       1.アンダンテ・マ・ノン・トロッポ
       2.アンダンテ・コン・モート
       8.アンダンテ・マ・ノン・トロッポ

   ショパン:ピアノ・ソナタ第3番ロ短調 Op.58
   http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/2012-ba94.html

21) 11.28 M.ヤンソンス:バイエルン放送交響楽団

   ベートーヴェン:劇音楽「エグモント」序曲 作品84
  交響曲第8番ヘ長調 作品93
  交響曲第7番イ長調 作品92

   【アンコール】
   シューベルト  楽興の時3番
   http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/symphonieorch-1.html

22) 12.03 D.ハーディング:新日本フィル
   
   チャイコフスキー交響曲第4番

   ストラヴィンスキー:「春の祭典」
   http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-0e8e.html

23) 12.08 クリスティアン・ツィメルマン 所沢ミューズホール
     プログラムA

   ドビュッシー:版画より
    1.パゴダ
    2.グラナダの夕べ
    3.雨の庭
   :前奏曲集第1集より 
      2.帆
    12.ミンストレル
      6.雪の上の足跡
      8.亜麻色の髪の乙女
    10.沈める寺
      7.西風の見たもの

   シマノフスキ:9つの前奏曲集Op.1より
       1.アンダンテ・マ・ノン・トロッポ
       2.アンダンテ・コン・モート
       8.アンダンテ・マ・ノン・トロッポ

   ブラームス:ピアノ・ソナタ第2番嬰へ短調 Op.2
   http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/2012-a548.html

24) 12.12 クリスティアン・ツィメルマン すみだトリフォニー
      プログラムB

   ドビュッシー:版画より
    1.パゴダ
    2.グラナダの夕べ
    3.雨の庭
  :前奏曲集第1集より 
      2.帆
    12.ミンストレル
      6.雪の上の足跡
      8.亜麻色の髪の乙女
    10.沈める寺
      7.西風の見たもの

   シマノフスキ:9つの前奏曲集Op.1より
       1.アンダンテ・マ・ノン・トロッポ
       2.アンダンテ・コン・モート
       8.アンダンテ・マ・ノン・トロッポ

   ショパン:ピアノ・ソナタ第3番ロ短調 Op.58
   http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/2012-636a.html

会場別鑑賞回数

東京文化会館     5 ボリショイ BalletFesA&B マリインスキー
                              BRSO
トッパンホール   4 アルカントQ 山根一仁 テツラフ
                             カヴァコス
さいたま芸術劇場 4 レ・ヴァン・フランセ ボジャノフ リシエツキ
                             河村尚子
サントリーホール  3  VPO Pollini Kremer
西本願寺       2 五嶋みどり
トリフォニーホール 1 Zimerman
所沢ミューズ     1 Zimerman
川口りりあ       1 Zimerman
埼玉会館       1 新日本フィル
オペラシティ     1 ルプー
ゆうぽうと       1 コジョカル

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Pollini Perspectives 2012-Oct 23

2012.10.23 サントリーホール

マンゾーニ Il Rumore del tempo
      ヴィオラ、クラリネット、打楽器、ソプラノ、ピアノのための
 ピアノ:ニコラス・ホッジス
 ヴィオラ:クリストフ・デジャルダン
クラリネット:アラン・ダミアン
 打楽器:ダニエル・チャンポリーニ
 ソプラノ:チョー・ジョー
ベートーヴェン
 ピアノソナタ第21番ハ長調op.53「ワルトシュタイン」
 ピアノソナタ第22番ヘ長調op.54
 ピアノソナタ第23番ヘ短調op.57「熱情」

マンゾーニの曲は変な言い方だけれど、古典的ともいえる響きの正統な流れの現代曲で、楽器それぞれの多彩な音色が静寂に響いて、いまここにある空間と時間を改めて認識できたように感じられた。ソプラノのチョー・ジョーの冷たい金属的な声が人間の否定的、悲観的、暴力的な感情を表す一方で、クラリネットの響きは肯定的な未来というか、一抹の希望だったのかもしれない。最後のクライマックス部分で打楽器とピアノのタイミングがずれて緊張が少し緩んだ。
演奏後、マンゾーニ氏が拍手に応えてステージの前まで来たときに、こちらに向かって手を振ってくれた。齢80になろうとも、いかにもイタリアの男性らしい。休憩時間には客席にサインをもらおうと多くの人が詰めかけていた。

肝心のポリーニに関しては、全体的に調子が良いとは言えず、神がかった演奏ではなかったが、逆にその分ロマンとか誠実さとか、人間ポリーニその人が感じられる演奏だった。
私の好きなワルトシュタインでは、第一楽章を弾き飛ばして左右のタイミングが危うくなりかけハラハラもしたけれど、第二楽章、第三楽章での歌いまわしはとても美しく、型にはまらない草書のようだった。そこにはポリーニの歌だけがあった。第22番のソナタをこれまでチェルニーのようで(時系列的にはおかしな話だけれど)面白くないと思っていたが、この曲に情熱を傾けるポリーニの演奏には、今まで感じたことのないロマンティックでありながら、曲の成り立ちがはっきりとわかり易く提示されていて、いかにもポリーニらしい演奏だったと思う。熱情に関しては、いつものアンコールモードというか、ちょっと粗さはあったけれども演奏会場に足を運んで聴きに来てくれた聴衆への愛情があったと思う。これもいかにもポリーニらしいといえる。アンコールは無く、いつものように多くの人が喝采し最後はほとんどの人がスタンディングオベーションを送った。

今回初めてP席をとったが、ポリーニのサントリーホールでのリサイタルではステージ後方に座っている若い人たちが今回いなかったため、ポリーニの手もペダルもしっかりと見えた。音響的には直接音が多くてふくらみに欠けるきらいはあるけれど、ピアノに関しては聴きやすかった。ビオラやクラリネットの音はステージの前方に向かっていく分、音量が減衰していたかもしれない。マンゾーニの曲でピアノの弦を直接弾いてハープのような音をだしていたが、その手許もよく見えて、視覚的には満足できる部分が多かった。

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2010年舞台鑑賞総括

少し気が早いけれど、今年のまとめを書いておこう。今年はあと佐藤俊介のコンサートが予定されているのだが、行けるかどうか雲行きが怪しくなってきた。もしかすると、後から多少加筆するかもしれない。

1/22 『ブベニチェクとドレスデン国立歌劇場バレエ団の俊英たち』ゲネプロ
さいたま芸術劇場 大ホール
「ステップテクスト」
「ル・スフル・ドゥ・レスプリ」

2/20 二期会「オテロ」
東京文化会館
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/post-ce45.html

3/18 パリ・オペラ座「ジゼル」
アニエス・ルテステュ&ジョゼ・マルティネス
東京文化会館
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/318-a00e.html

4/19 アンネ=ゾフィー・ムター&ランバート・オルキス
ブラームス ヴァイオリンソナタ
サントリーホール
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/in-c743.htm

5/13 ツィメルマン ショパン・プロ
武蔵野市民文化会館 大ホール
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/513-8fdc.html

6/5 ツィメルマン ショパン・プロ
サントリーホール
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/65-82c4.html

6/11 『小菅優の現在』
小菅優;樫本大進;佐藤俊介;川本嘉子;趙静;居福健太郎
さいたま芸術劇場 音楽ホール
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/vol2-5d58.html

6/12 ツィメルマン ショパン・プロ
所沢市民文化センター ミューズ アークホール
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/612in-dca3.html

6/18 シリーズ〈日本の歌曲と音の魔術師たち〉第38回 
信時潔III
音楽の友ホール
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/post-6b74.html

6/22 ロイヤル・バレエ「うたかたの恋」
タマラ・ロホ&カルロス・アコスタ
東京文化会館
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/post-014f.html

7/17 二期会「ファウストの傲罰」
東京文化会館
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/20100717-05ef.html

7/29 エトワール・ガラ Aプロ
オーチャードホール
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/a-729-1624.html

8/22 東京バレエ団「ドン・キホーテ」
シムキン
ゆうぽうと
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-0e25.html

9/9 東京バレエ団「ジゼル」
アリーナ・コジョカル&ヨハン・コボー
ゆうぽうと
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/post-bd73.html

9/30 ツィメルマン&ハーゲンQ
バツェヴィチピアノ五重奏、ヤナーチェクSQ#1,シューマンピアノ五重奏
武蔵野市民文化会館 大ホール
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/930-6eb6.htm

10/1 ハーゲン・プロジェクト1
ツィメルマン&ハーゲンQ
ルトスワフスキSQ、シューマンSQ#3&ピアノ五重奏
トッパンホール
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/101-3831.html

10/2 ハーゲン・プロジェクト2「ウィーンからの風12」
ウェーベルンSQ、シューベルトSQ#13、ベートーヴェンSQ#8
トッパンホール
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-97f2.html

10/3 ハーゲン・プロジェクト3「ウィーンからの風13」
シューベルトSQ#14&15
トッパンホール
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-d47f.html

10/17 マウリツィオ・ポリーニ
ショパン、ドビュッシー、ブーレーズ プログラム
サントリーホール
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/20101017-c361.html

10/18 ポリーニ 記念講演会
サントリー ローズホール

10/27 オットー・ビーバ博士によるレクチャー・コンサート
赤池優(ソプラノ);北村朋幹;クァルテット・エクセルシオ
川口リリア 音楽ホール
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-95c0.html

10/31 庄司紗矢香&ジャンルカ・カシオーリ
「ベートーヴェン ヴァイオリン・ソナタ」
さいたま芸術劇場
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-aac3.html

11/22 マリス・ヤンソンス:RCO;アンナ・ラーソン
マーラー交響曲第3番
サントリーホール
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/mrco3-d67d.html

12/1 アルゲリッチ セレブレーションズ
マルタ・アルゲリッチ;アルミンク:新日本フィル
シューマン&ラヴェル ピアノ協奏曲
すみだトリフォニーホール
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/20102-a701.html

12/16 佐藤俊介 トッパンホール ランチタイムコンサート
トッパンホール
http://luncheon-today.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/post-185c.html

バレエ 6公演
室内楽音楽会 13公演
オペラ・声楽 3公演
オーケストラ 2公演

サントリーホール  4
東京文化会館    4
トッパンホール   4
さいたま芸術劇場  3
武蔵野市民文化会館 2
ゆうぽうと     2
所沢ミューズ    1
オーチャードホール 1
音楽の友ホール   1
川口リリア     1
トリフォニーホール 1

バレエは6公演と少なめだったが、パリ・オペラ座、英国ロイヤルはプロダクションの完成度が高くダンサーも脚本も舞台美術も衣装も照明も満足度が高い。でも最も印象が強烈だったのはアリーナ・コジョカルの踊るジゼル第2幕だった。

二期会「ファウストの傲罰」はオペラに入れているけれど、これはダンスが印象深い。そういう意味ではベジャールバレエ団とメータ指揮イスラエル・フィルの公演を見逃したのは残念だった。(高額チケットに手が出なかったのと、有名指揮者とオーケストラの演奏が必ずしもバレエを生かすというものでもないし・・・と思っていたのが失敗だった。)

今年もポリーニとツィメルマンからはたくさんの感動を受け取ることができた。また念願のアルゲリッチを聴くことができた。彼女の紡ぎだす音楽は他の誰とも異なる人肌の温度が感じられ、得難い経験だった。ヤンソンス:RCOのマーラー交響曲第3番はとても楽しみにしていた演奏だった。美しく上品な金管楽器群の響きにはうっとりさせてもらったし、アンナ・ラーソンの音量としては決して小さくないのに静かに語りかけるような歌にも心を揺さぶられた。

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ポリーニ 2010.10.17 サントリーホール

Maurizio Pollini Piano Recital in JAPAN 2010

ショパン 24の前奏曲 Op.28
Frédéric Chopin(1810-1849) 24 Préludes op.28

ドビュッシー 6つの練習曲(練習曲集第2集)
Claude Debussy(1862-1918)  6Etudes II livre

ブーレーズ ピアノ・ソナタ第2番
Pierre Boulez(1925~)  Deuxieme Sonata pour piano

アンコール

ドビュッシー 前奏曲集第1巻から 「沈める寺」
Claude Debussy  L117-10 La Cathédrale Engloutie

ドビュッシー 前奏曲集第1巻から 「西風の見たもの」
Claude Debussy  L117-7   Ce Qu'A Vu Le Vent D'Ouest

ショパン 練習曲 ハ短調 Op.10-12 「革命」
Frédéric Chopin Etude#12  Cminor "Revolution "

ショパン バラード第1番ト長調 Op.23
Frédéric Chopin Ballade#1 Gminor Op.23

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開場直後にステージ上のピアノを見てきた。Fabbriniのロゴ入り。椅子にもFabbriniの文字が。昨年のシューマン、(シェーンベルク、ウェーベルン)ドビュッシー プログラムのときに使ったピアノはホールのスタインウェイだったけれど、今年はFabbrini仕様。
若干の空席はあったものの、LA、RAには補助席も出され、いつものようにステージ上には学生席が設けられて、日本公演初日にふさわしい賑わいと華やかさをもって会場は埋められた。場内の明かりが消されステージ上にすべての視線が集められ聴衆の集中力が高められる中、ポリーニ登場。いつものように律儀に360°にお辞儀をして、椅子に腰をかけるとすぐに演奏開始。

今回の席は2階Cブロック少し右より。初めは少し音の分離が悪く聞こえたけれど、私の耳が慣れたのか、ペダルの踏み方を変えたのか、音量は絞られていたものの徐々にクリアに聴こえるようになりポリーニ独特の音(dolce)に包まれる。全体的にかなり速い演奏で、駆け抜けていった。

ドビュッシーの練習曲は昨年も感動したけれど、今年の演奏は前半にショパンの前奏曲が演奏されたせいで、音楽の成り立ちが分かりやすく聴こえたように思う。ピアノの本体からだけでなく、ポリーニの頭や背中からも音が響いてくるようで、オレンジ色、白、青白色に変化する光に包まれて輝く星のようだった。また、音量もかなり上がった。ポリーニの演奏するドビュッシーは本当に美しい。

楽しみにしていた、ブーレーズのソナタ第2番。このプログラム構成のおかげで、フレーズ同士の繋がりが聴きとれて、ドビュッシーのモヤモヤと霞みがかったような響きも、そこかしこに聴き取れる。異邦人や宇宙人同士の交信をポリーニが同時通訳して聴衆に分かりやすく噛み砕いた言葉で語りかけてくるような気がした。この曲のポリーニのCDは何度も聴いているけれども、生の演奏だとホールの反響音が四方八方から届くので、余計に多次元的に開いていく感覚を覚えた。ポリーニがこの曲を愛している気持ちが良く伝わってくる。彼ほどこの曲を長い期間に渡って演奏してきたピアニストはいないだろう。そういった時間が既にこの曲に息づいているのだと思う。

アンコールの一曲目は昨年と同じ「沈める寺」。昨年よりも大伽藍が目の前にくっきりと現れて、街全体が構築されていくような壮大な演奏だった。二曲目も同じ「西風の見たもの」。これはシロッコが吹き荒れる様子、残酷な自然の脅威を描いたものではなく、畏怖されるべき自然であると同時に、人間に恵みも与える様子を描いていたように感じた。そして三曲目「革命」。今年の夏はポーランドの歴史を少し学んだので、この曲に対しても技術的な要素より、成り立ちに心情が動いてしまい、思わず涙がほろり。そして最後、バラード1番。優しく暖く、なおかつ何者にも媚びないC音が鳴り響いた瞬間に、心を持っていかれた。ツィメルマンの今年のショパン・プログラム日本ツアー最後の舟歌は身体が溶けるような官能的な感覚だったけれど、ポリーニのバラードは精神が浄化されるような清々しさがありまさに至福。

聴衆の一人ひとりが高い集中力をもって、ポリーニの奏でる最後の響きが消えるまでじっとその余韻に浸り、演奏が終わると熱烈な拍手を送る。場内が明るくなってもしばらくスタンディング・オベーションが続いた。今年は高松宮記念文化賞受賞でポリーニ自身も聴衆も気持ちが高揚しているためか、幸福感と充実感に満ちたリサイタルだった。

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2009年 ダンス&音楽&舞台公演鑑賞総括

今までやったことなかったけれど、メモとして書き出しておこう。

2009年 ダンス&音楽&舞台公演鑑賞総括

1/8 「眠れる森の美女」マラーホフ&ヴィシニョーワ 東京バレエ団
    東京文化会館
1/18 山本貴史 ノースプラザ
1/20 奇才コルプの世界  オーチャードホール
1/21 ミハイロフスキーガラ  オーチャードホール
     ルジマトフの「海賊」アリ!
    「ムーア人のパヴァーヌ」ムーア人(オテロ)、「アダージェット」。
      結局ルジマトフの姿が脳裏に焼きついている。
2/6  ベジャールガラ ギエム 東京バレエ団  ゆうぽうとホール
     「ボレロ」「ペトルーシュカ」「ドン・ジョバンニ」
2/10 新国立劇場「ライモンダ」ザハロワ&マトヴィエンコ
2/11 上原彩子 サントリーホール
2/12 ハンブルクバレエ「人魚姫」 NHKホール
      これぞ総合芸術!!ノイマイヤーの描く世界は悲しく残酷でも
    必ずそこにそっと愛がある。
2/20 エリック・クラプトン&ジェフ・ベック さいまたスーパーアリーナ
3/14 「愛の妙薬」森麻季 錦織健 ソニック・シティ
4/25 福井敬 さいたま芸術劇場
5/3  ラ・フォルジュルネ・オ・ジャポン 東京国際フォーラム
    ベレゾフスキー ホールB5
    シュ・シャオメイ ホールD7
    イド・バル=シャイ G409
    ヴァシリエヴァ 勅使河原三郎 ホールD7
5/19 ポリーニ シューマン・ドビュッシー プログラム
    サントリーホール
5/22 ツィメルマン 3大B+シマノフスキ さいたま芸術劇場 
5/23 薪能「羽衣」 氷川神社
6/10 ツィメルマン 3B(バツェヴィチ)+シマノフスキ
    サントリーホール
6/25 新日本フィル:アルミンク すみだトリフォニーホール
6/26 ヤン・ファーブル「寛容のオルギア」 さいたま芸術劇場
6/29 アレクサンダー・ガヴリリュク さいたま芸術劇場
7/24  第73回コンセール・C ドビュッシーとカプレの夕べ
8/2  バレエ・フェス Aプロ 東京文化会館
8/9  バレエ・フェス Bプロ 東京文化会館
    バレエの楽しさを堪能。これで音楽が良ければ・・・
9/5  福井敬 カザルスホール
     リサイタル後のオフ会がまた楽しかった。
10/19 バンベルク交響楽団:ジョナサン・ノット+テツラフ
     サントリーホール
10/27 シンシナティ交響楽団:パーヴォ・ヤルヴィ+ツィメルマン
     東京文化会館
11/6  BEING GIDON KREMER  オーチャードホール
11/30 マリインスキー「白鳥の湖」ヴィシニョーワ&コルプ
     東京文化会館
12/5  レ・ヴァン・フランセ さいたま芸術劇場
12/11 福井敬&ヴィンチェンツォ・スカレーラ 紀尾井ホール
12/20 「聖なる怪物たち」シルヴィ・ギエム&アクラム・カーン
     東京文化会館

ギエム     4公演
ヴィシニョーワ 4公演
マラーホフ   3公演
ザハロワ    3公演
ブシェ     3公演

福井敬     3公演
ツィメルマン  3公演

東京文化会館    6公演
さいたま芸術劇場  5公演
サントリーホール  4公演
(東京国際フォーラム4公演)
オーチャードホール 3公演

舞踊等 13公演
ピアノ(含コンチェルト) 9公演
弦楽器中心(含コンチェルト) 4公演
声楽(含オペラ) 5公演
管楽器中心 1公演
ブルース等 1公演   

ということで、ギエムとヴィシニョーワが最も多かった。そしてなんといっても、福井敬3公演というのが驚き。

バレエでは「人魚姫」が最も印象深かった。独特の振付、舞台構成、照明、衣装、音楽、そしてシルヴィア・アッツォーニの圧倒的な演技。すべてが美しく感動的だった。それに、リアブコは目の前にいたし、ノイマイヤーは躓いて、危うく私の膝に倒れこみそうになるし・・・なんてことはともかく、また日本で観たいし、音楽だけのCDと舞台全部(マルチヴューとか)のDVD出してほしい。海外までは観に行けない人のためにぜひ!!
世界バレエフェスに関しては次々と目の前に現れるスターダンサーたちに圧倒されたが、ロホ、シムキン、オシポワ、サラファーノフ、彼女・彼等にはスーパーテクニックとともに、踊る楽しさを、コピエテルス&ジル・ロマン「フォーヴ」とかギエム&ル・リッシュ「アパルトマン」、ヴィシニョーワ&マラーホフ「ル・パルク」は彼女たちならではのスターオーラを堪能。またアニエス&ジョゼとコジョカル&コボーには目の保養をさせてもらった。他の人たちにも楽しませてもらった。

音楽では5月のポリーニ、ツィメルマンのリサイタルが最高だった。
ポリーニのシューマンは大きくて、優しくて、愛が溢れていたし、ウェーベルンやドビュッシーは次々と繰り広げられるファンタジーのようで最後のころはステージにいるポリーニの姿をみているのではなく、プラネタリウムでリクライニングチェアーに腰かけ満天の星を見上げて空想世界に遊んでいるような至福の時を過ごした。
一方、ツィメルマンのバッハやベートーヴェンは今まで私が思っていた曲とは全く別物で衝撃的だったと同時に、1台のピアノでこれほど音色も響きも次々にガラッと変えられるものなのだと感心することしきり。この人の演奏するブラームスは躍動感に溢れ、ため息が出るほど美しい。Op.119の艶っぽさは古いけどルプー1976年の録音と雰囲気が似ていたかも。バツェヴィチとシマノフスキに関しては、圧倒されてうまく言葉がみつからないが、とにかくこの人の演奏はいつもこちらの予想をひらりと飛び越えて羽ばたいていく。煌めくような音で美しい演奏をする優秀なピアニストという枠には留まっていない。
ポリーニもツィメルマンもCDなどの録音とは異なり、演奏者の描く色彩と感情の渦が聴衆を飲み込み、虜にした。今この演奏が聴けて幸せだと思った。

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ロ短調, in B minor, h-mol

最近天気が不順なせいか、それとも日食のせいか、体調が優れない。
気分がのってこない、そんな時は、ロ短調の曲に身を任せると、癒されるような気がする。

バッハ ロ短調ミサ BWV232

バッハ ブランデンブルク協奏曲 組曲2 BWV1067

バッハ 平均律クラヴィーア曲集
 第1巻24番 BWV869、第2巻24番BWV893

バッハ ヴァイオリン・ソナタ 1番 BWV1014

バッハ 無伴奏ヴァイオリン パルティータ 1番 BWV1002

*モーツァルト KV.540 アダージョ・・・泣き笑いさえできない。
                      姉ナンネルに贈られた曲

リスト ピアノ・ソナタ ロ短調

ショパン エチュード op.25-10 in B minor

ショパン ピアノ・ソナタ 3番

ショパン 前奏曲 op.28-6

ショパン マズルカ op.30-2、33-4

ショパン スケルツォ op.20

シューマン アレグロ in B minor

ブラームスの後期ピアノ小品 op.76、79、119

その他ロ短調の曲 サン=サーンスのヴァイオリンコンチェルト3番、ラフマニノフのプレリュードとか、チャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」、 交響曲でいうとシューベルトの第7番「未完成」もロ短調なのね。そうだ、パガニーニのカプリース第2番もだ!エルガーのヴァイオリン協奏曲もあるし、ブラームスではクラリネット五重奏曲(カール・ライスターとアマデウス・カルテットのCD持ってたのだった。)とかヴィヴァルディのヴァイオリンとチェロのためのコンチェルト等など。それにしても、バッハはそもそも作った曲の数が半端ではないので別にして、ショパンってロ短調の曲が多い人だったのね。

リストのロ短調ソナタは、アルゲリッチ≪1972年≫とポリーニ≪1989年≫とツィメルマン≪1990年≫のCDしか聴いたことがない、って、そもそもこの曲今まであまり好きじゃなかった。急に、気分がロ短調になったせいで、初めてじっくり聴いてみた。アルゲリッチは元気がある時ならいいけど、今の気分ではない。ツィメルマンは薄暗い部屋で一人沈潜したいときに。ポリーニはじっとして何も考えずに横になっていて一番癒された。(ポリーニのときは黙って共に静寂を共有できる人がいてもいいと思った。)これって録音時のピアニストの年齢とも関係あるかもしれない。

*2010.02.24 追記
 リストのロ短調ソナタとショパンのピアノソナタ3番は他日演奏者別に少し書き足すつもり。

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ショパン ピアノ協奏曲第1番

2010年はショパン生誕200年記念ということで、今から宣伝が盛んだ。

ピアノは好きなのだが、ショパンはどちらかというと苦手な作曲家かもしれない。
ただし、ポリーニが演奏するピアノ・ソナタ3番は好きで時々聴いている。
この曲はアルゲリッチやアンスネスの録音も聴いているが(もっと大勢の人が録音しているだろうけれど、そもそもあまりショパンを聴かないもので・・・)、ふと気付くと、ノイマイヤーの「椿姫」に意識が飛んでしまうという、欠点がある。これと同じ理由でピアノ協奏曲1、2番も、ワルツやバラードその他諸々、私の中ではショパンが「椿姫」と密接に結びついてしまっているためもあって、余計にショパンの曲を聴くことは稀だ。

Maurizio Pollini EditionおまけCDの中に1960年ショパン・コンクール優勝時の協奏曲第1番が入っている。これを聴いていたら、今更ながらポリーニは只者ではなかったと感激してしまった。しかし、録音状態が良くないのと伴奏の(?はずはないのに結果的に伴奏になっている)オーケストラがどうもぱっとしない。

他のものを聴いてみようと、ツィメルマンが20代のときにジュリーニ&ロスアンジェルス・フィルと録音した演奏をiPodで聴きながらバス停に立っていた。すると車が私の前に止まり、窓を開けて何か言っている。道を尋ねられたのだろうと思い、ヘッドフォンを外すと「車に乗っていきませんか?」と知らない男性が言っている。よほど腑の抜けた顔をしていたのに違いない。

腑抜けにされたのは、センティメンタルな演奏のせいだ。
ノイマイヤーの「椿姫」でピアノ協奏曲第1番が使われるのは第3幕において第2楽章なのだが、ジュリーニ版は第1楽章から既に「椿姫」の世界だ。
ノイマイヤーの「椿姫」初演は1981年で、この録音は1978年。もしかしたら、ノイマイヤーはこの演奏を聴いてショパンを使うことを思いついたのではないかと妄想が膨らんでしまった。結局、ショパンやチャイコフスキーが苦手な理由は冷静でいられない自分が嫌だということなのかもしれない。
ツィメルマンはこの録音があまりお気に召さなかったらしく、後年自ら編成したポーランド祝祭管弦楽団を引き振りした演奏を録音してる。雄大で、ピアノの音はツィメルマンらしい煌きを放っている。湿っぽいメロドラマは微塵も感じさせない。確かにこれなら気恥ずかしさを感じずにいられるだろうけど・・・

そのツィメルマンはショパン・アニヴァーサリー・イヤーに向けて、ピアノ・ソナタ2,3番を録音しているようなので、来年のリサイタルはこれらが中心になるのかもしれない。

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マウリツィオ・ポリーニ ピアノ・リサイタル

2009年 5月19日 19:00開演 於:サントリーホール

シューマン ピアノ・ソナタ第3番へ短調op.14
       (管弦楽のない協奏曲)

シューマン 幻想曲ハ長調op.27

シェーンベルク 6つのピアノ小品op.19

ウェーベルン ピアノのための変奏曲op.27

ドビュッシー 6つの練習曲(練習曲集第2集)
   7.半音階のための
   8.装飾音のための
   9.反復音のための
  10.対比的な響きのための
  11.組み合わされたアルペジオのための
  12.和音のための

アンコール

ドビュッシー 前奏曲集第1巻から 沈める寺

ドビュッシー 前奏曲集第1巻から 西風の見たもの

リスト 超絶技巧練習曲集から第10番へ短調

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シューマンのピアノ・ソナタ第3番は優しい気持ちが溢れていて、シューマンの温かな人柄と現在のポリーニがシンクロしているように感じた。次の幻想曲の冒頭はこれから若いクララには不安なこともあるかもしれないけれど、いつでも僕(ローベルト)がついているから心配しないで、という風に、あるいは、ポリーニからの若い人たちへの応援歌であるようにも聴こえた。全編を通してあふれる愛する気持ちに切なくなったり、癒されたり、まるで歌劇「ローベルト・シューマン」byポリーニ といった感じで、ひとりでに涙がこぼれる場面が幾度かあった。

ただ、私の席が1階の後部中央で2階のバルコニーが被っているところだったので、音響的にどうもこもった感じがして残念だった。

休憩に入り、ホワイエでCDなどをみてからホールに戻るとファブリーニ氏と思しき方が調律していた。緊張感のある中音域を作ろうとしているようだった。思わず近くによって見てきた。ピアノはスタインウェイとは書いてあったが、ファブリーニとは書いてなかった。

後半、静寂の中に音を一つ一つ配置していくかのようなシェーンベルクは先ほどの調律のおかげか私の席でも十分に明瞭な響きで届き、まるで華道家が鋏を持って余分な枝を落としながら空間(宇宙)を作り上げていくようだった。ウェーベルンは大自然の中で繰り広げられる環境芸術のようで、身体の芯奥から発熱していくのを感じた。ウェーベルンの無調音楽がこんなに熱く感じられたのは初めてだった。ところが、予想はしたものの、この新ウィーン楽派の2曲で聴衆の緊張感が途切れて、静寂が保たれなかったのは非常に残念だった。

一転、ドビュッシーのエチュードになると、急に聴衆の親近感が増したのが分かる。実際のところ、練習曲は前奏曲集のように物語性のあるタイトルが付いている訳ではないのに、まるでホビットの冒険、『指輪物語』が始まったかのような展開で、トールキンでなくとも、『長靴下のピッピ』のリンドグレーンでも、『トム・ソーヤの冒険』のマーク・トゥウェインでも、はたまた『スタンド・バイ・ミー』のスティーヴン・キングでもこの演奏を聴いたらきっとイマジネーションが膨らんだのではないかと思われる、様々な自然や超自然の光景が色鮮やかに流れていく。すばらしい!!前半に比べ音量も明瞭度も上がって、こんな体験を出来たことに感謝感激、「マエストロ、ありがとう!!」

アンコールの2曲は期待通りのドビュッシー プレリュード
『沈める寺』はモン・サン・ミシェルというより大伽藍(私的にはタージ・マハル)が宇宙の彼方から現れたように聴こえた。スケールの大きな演奏。
『西風の見たもの』これもすばらしい!なんかだんだんスケールアップしてくる演奏に高まる鼓動。

極めつけがリストの超絶技巧練習曲。正直言ってこれまでリストの音楽はなんか感動できなくて、派手な技巧を見せびらかして下品じゃないかとも感じていた。しかしこの夜のポリーニの演奏には聴衆への、そして音楽の神様への愛が溢れていた。わたしは、ただそこにあって至福に身を委ねていた。

場内が明るくなっても、総立ち。万雷の拍手。
来年は来日するだろうか?そんなことを考えながら、しばらく余韻に浸りたい。
正面ロビーのスプリンクラーが故障して水浸しになったのは、ホールも感涙を流したのだろう。

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ポリーニ・リサイタル 曲目決定

梶本音楽事務所からお知らせがきた。

    ▼マウリツィオ・ポリーニ ピアノ・リサイタル
     公演日:2009/05/15(金)・2009/05/19(火) 19:00開演
     会場 :サントリーホール 大ホール

本公演の曲目が、下記のとおり決定いたしました。
皆様のご来場を、心よりお待ちしております。

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【5/15(金)】
《ショパン・プログラム Chopin Program》

 前奏曲 嬰ハ短調 op.45
 バラード第2番 ヘ長調 op.38
 ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 op.35

      ***

 スケルツォ第1番 ロ短調 op.20
 4つのマズルカ op.33
 子守歌 op.57
 ポロネーズ第6番 変イ長調 op.53 「英雄」

【5/19(火)】

 シューマン:ピアノ・ソナタ第3番 ヘ短調 op.14
 (管弦楽のない協奏曲)
 シューマン:幻想曲 ハ長調 op.17

      ***

 シェーンベルク:6つのピアノ小品 op.19
 ウェーベルン:ピアノのための変奏曲 op.27
 ドビュッシー:6つの練習曲(「練習曲集」第2集)

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ショパンプログラムはミケランジェリの1960年代のライヴ演奏CDの曲と同じだ。

シューマンプログラムの19日は後半がシェーンベルク、ウェーベルン、ドビュッシーと近現代もの。
ショパンのピアノソナタ2番聴きたいな。15日のチケットもとればよかった。新ウイーン楽派のピアノ曲ってあまり聴いたことないなぁ。予習しなくては。

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ベートーヴェン ピアノ協奏曲

DVD
KRYSTIAN ZIMERMAN (34,36歳)
WIENER PHILHARMONIKER
LEONAED BERNSTEIN(71歳)
1989.09 No.3,4,5(ライヴ録音)
1991.12 No.1,2

3番から5番までのツィマーマンとバーンスタインによるコンチェルトは何とも言えない幸福感に包まれた演奏だ。バーンスタインとツィマーマンが双方に全幅の信頼を寄せていることが、またウィーンフィルの楽員全体がバーンスタインを愛し気遣う気持ちがわかるし、何よりバーンスタインがこの若い芸術家を愛してやまない気持ちが溢れていて気持が和む。
VPOのオーボエやクラリネット、フルートなどの木管楽器やヴィオラやチェロなどの低弦部の温かい響きがドメスティックな雰囲気をさらに盛り上げている。
ツィマーマンの演奏は瑞々しく、冴えわたっている。特に若い生命力に満ちた4番第1楽章のカデンツァが好き。
一方、バーンスタイン亡きあと、ツィマーマンの弾き振りで録音された1,2番に関しては、軽妙さとか、親近感とかが足りず少し堅苦しい気がする。ライナーノーツには目を閉じさえすれば、今もまだバーンスタインがいるかのように感じられるとは書かれているが、残念ながら私には太陽のようなバーンスタインがいるようには感じられない。でもだからといって、つまらない演奏ではない。モーツァルトの延長線上にある室内楽を感じさせるいい演奏をしていると思う。
また全体を通して打鍵の正確さにおいてはツィマーマンが最も優れていると思う。

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CD
MAURIZIO POLLINI (50歳)
BERLINER PHILHARMONIKER
CLAUDIO ABBADO(59歳)
1992 NO.1~5

長年にわたり共に演奏活動をしてきたポリーニとアバド、イタリア人コンビによる演奏は、アシュケナージとメータのようなとんがった部分は少ないけれども、緩急メリハリの利いたダイナミックな演奏で、大人の男性の余裕と色気を感じさせる。リズムの取り方とレガートが独特でこのあたりはアバドとBPOの間に阿吽の呼吸があるのだろう。
ポリーニのカデンツァでの歌いぶりは、さながらオペラのアリアのようだ。ベートーヴェンのピアノコンチェルトは1番よりも先に2番が作曲されたそうだが、3番、4番、5番という大作に比べると地味な印象の2番をこんなに艶やかに演奏できるのは、自分がその渦中にいるときにはなかなか気付くことができなかったものを50歳を超えて青春のエッセンスを掬い取ることのできた者にのみ成し遂げられる業かもしれない。今年の来日公演ではいったいどんな演奏を聴かせてくれるのだろうか。包容力のある柔らかな感性と表現力にぜひ触れたいと思う。

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CD
VLADIMIR ASHKENAZY(46歳)
VIENNA PHILHARMONIC ORCHESTRA
ZUBIN MEHTA(47歳)
1983.11 No.1~5

世間では名盤の誉れ高いアシュケナージとメータとVPOによる演奏。美しいピアノとオーケストラとの競演を堪能させてくれる。バーンスタインとVPOの演奏に比べると親近感は少なく威圧的で緊張感がある。アシュケナージの演奏は繊細で孤独な哀愁を感じさせながらも華やかな響きで、これこそがベートーヴェンといったとんがった演奏。これが5番において遺憾なく発揮され、自由奔放にさえ感じられる。これにはアシュケナージもメータも40代と年齢が近いことも関係があるかもしれない。5番の第3楽章が最も好き。

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CD
ARTURO BENEDETTI MICHELANGELI(59歳)
WIENER SYMPHONIKER
CARLO MARIA GIULINI(64歳)
1979.02 No.3,5(ライヴ録音)

そして剛毅な色気でダントツなのがミケランジェリとジュリーニによる演奏だと思う。録音時の年齢がこの中ではもっとも高いイタリア人コンビ。アバドもそうだが、ジュリーニもオペラの国の人なのだとつくづく思う。世間一般が思い浮かべるイタリア人のイメージとは異なり、ミケランジェリは気難しく、日常笑顔を見せることがなかったそうだが、このコンチェルトの中ではピアノは晴れやかな笑顔をみせ高らかに歌ったり、少々はにかんだような微笑みを見せることもあるのだ。圧倒的な力で攻め込んで来る大船団の如き強さを見せたかと思えば、寄せては返す波の静かな海辺の夜の如き優しさも見せる。計算し尽くされた演奏をしながらこの人は一体何を感じていたのだろうか。
残念ながら、ミケランジェリの生演奏を聴いたことがない。録音は古いものが多く、録音状態が悪いものが多い中、これは1979年と比較的新しいのでストレスを感じないで聴くことができる。

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