« ≪インゲンの豚モモ肉巻きグレープフルーツ焼き 鱈のジェノベーゼソースソテー 伊予柑 ミニトマト 豆きんとん≫ | トップページ | ≪蒸里芋の金目煮漬汁和え 烏賊の西京漬焼き 芽キャベツとミートローフのバターコンソメ煮 伊予柑 キノコの炊き込みご飯≫ »

ベルリン国立バレエ「チャイコフスキー」

2011年1月20日 東京文化会館
台本・振付・演出:ボリス・エイフマン
音楽:チャイコフスキー
    第1幕
        交響曲第5番 ホ短調 op.64 mov.1,2,3
       聖ヨハネ・クリュソストムスの典礼 op.41 第6楽章
       交響曲第5番 ホ短調 mov.4
       第2幕
       弦楽セレナード ハ長調 op.48 mov.2,3
       イタリア奇想曲 イ長調 op.45
       交響曲第6番「悲壮」ロ短調 op.74 mov.4
装置・衣装:ヴァチェスラフ・オクネス
照明:グレーヴ・フィルシュティンスキー
振付指導:オリガ・カルミコワ
初演:1993年9月12日 ボリス・エイフマン・サンクトペテルブルグ・バレエ劇場
        サンクトペテルブリグ音楽院オペラ・バレエ劇場
ベルリン初演:2006年5月4日 ベルリン国立バレエ団 ベルリン国立歌劇場
指揮:ヴェロ・ペーン
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

チャイコフスキー:ウラジーミル・マラーホフ
分身/ドロッセルマイヤー:ヴィスラウ・デュデク
フォン・メック夫人:ベアトリス・クノッブ
チャイコフスキーの妻:ナディア・サイダコワ
王子(若者/ジョーカー):ディヌ・タマズラカル
少女:ヤーナ・サレンコ

今年最初のバレエ鑑賞は、たいへん満足度の高い舞台だった。
まずこのバレエの選曲が私の得意としないチャイコフスキーの名作劇場だったにも関わらず、煽情的すぎたり、耽溺してしまうこと無く、また特定の楽器が演奏をぶち壊すこともなく、心地良かった。指揮者のヴェロ・ペーンは2009年パリ・オペラ座『バレエ・リュス・プログラム』やアニエス&ジョゼの『SWAN  LAKE』、ルディエール&ルグリ『ロミオとジュリエット』の演奏をしたヴェロ・パーンと同一人物。バレエ音楽に慣れているだけあって、(コンサートの演奏に比べて酷く手抜きをするオーケストラに巡りあうと腹が立つが)つぼを心得た丁寧で美しい演奏だった。

この作品は、チャイコフスキーの芸術家としての半生を描いたものだけれど、社会的表の顔を持つ人格をマラーホフが、反社会的裏の顔を持つ人格をデュデクが演じたのだと思うのだが、デュデクの演じる分身には絡みつくような妖艶さとか悪魔的退廃とかはさほどなくて、彼の立派な体格のせいかむしろ男性的な権力志向すら感じられた。そういう意味では、マラーホフが一人二役というと変だけれど、彼の中に既に初めから内包する二面性がごく自然にチャイコフスキーという矛盾した人格を表現していたように思う。
フォン・メック夫人のクノッブは安定したテクニックは持っているが演技は比較的あっさりとしていて、少々拍子抜け。でも、そもそもチャイコフスキーは彼女とは手紙のやり取りをしていただけで一度も会っておらず、彼女は理想化された実態のない女性なのだから、そういった演出なのかもしれない。
一方、チャイコフスキーの妻を演じたサイダコワは小柄な体を感じさせないパワフルな踊りをしながらも、後半どんどん壊れていく様は禍々しさと同時に哀れなか弱さを演じて素晴らしい。彼女の二面性がチャイコフスキーの表裏に呼応していてエイフマンの巧みさをみることができる。
王子のタマズラカルは実際には小さくないのに身体バランスのせいか(マラーホフと比べてはいけないのだろうけれど)小柄に感じた。体つきがイワン・ワシリエフと似ていたが、踊りは丁寧だった。
この演出は何と言っても、マラーホフの演技とその存在自体が放つ色彩と芳香が作品そのものを形作っていると思う。

カーテンコールに出てきたマラーホフがスローモーションのように投げキスをしたときの様子が昨年所沢でのツィメルマンの様子と似ていて、表現者としてのありかたに共通するものを見たように思う。

会場内の半分くらいがスタンディング・オヴェイションをしていた。客電がつき幕が下りると緞帳の向こう側から拍手をしているのが聞えた。

****** 2012.05.12 加筆 指揮者のヴェロ・ペーン(Vello Pähn )について http://www.alsteartists.com/1pahn1.html エストニア生まれで現在50代の人で、オペラやバレエの指揮をすることが多い模様。 パリ・オペラ座の映像作品は彼の指揮が多いと思っていたら、ノイマイヤーにも信用されているようで、もはやバレエを任せたら第一人者といってもいいようだ。

|

« ≪インゲンの豚モモ肉巻きグレープフルーツ焼き 鱈のジェノベーゼソースソテー 伊予柑 ミニトマト 豆きんとん≫ | トップページ | ≪蒸里芋の金目煮漬汁和え 烏賊の西京漬焼き 芽キャベツとミートローフのバターコンソメ煮 伊予柑 キノコの炊き込みご飯≫ »

バレエ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/46427/38554644

この記事へのトラックバック一覧です: ベルリン国立バレエ「チャイコフスキー」:

« ≪インゲンの豚モモ肉巻きグレープフルーツ焼き 鱈のジェノベーゼソースソテー 伊予柑 ミニトマト 豆きんとん≫ | トップページ | ≪蒸里芋の金目煮漬汁和え 烏賊の西京漬焼き 芽キャベツとミートローフのバターコンソメ煮 伊予柑 キノコの炊き込みご飯≫ »